私の母がいけばなの先生だったので、お料理やお掃除など、家事を学ぶのと同じ感覚で、それがあたりまえの事としてやってきました。

中学・高校・大学時代は部活と勉強が忙しかったので、サボり気味でしたが、会社員になった時に華道部があり、草月流だったのですが、多流派の勉強もしてみなさいと母にすすめられ、6年間華道部の部長として仕事の後、会議室に集まって、花をいけていました。

母がお花の先生というのは、私の小さな頃からの自慢で、でも自分もそうなろうとは思ってはいなかったのですが、家で教えられる、家に居られるというのが一番のポイントで、結婚して子育てをして母にいけばなを習い、子どもの成長にともない、母の助手を自然とやっていました。

習い事をしている方は皆、それぞれでしょうが、学ぶのは楽しいですが、私の場合、お稽古だけでは満足ではなく、何が一番楽しいかと言うと、発表の場があり、作品を作るのに頭を悩ませ、できた作品をたくさんの方に見ていただく事です。そこで批評し合ったり、多流派の先生方との交流もでき、友達をよんだりして、再会の喜びを味わえたりする事ができます。

花にさわったり、香りをかいだりしていると不思議と頭痛がきえ（頭痛持ちです）嫌な事を忘れて夢中になっている自分がいます。生きているものにふれていやされるのだと思います。副交感神経が働き、気分がよくなります。花や土に触れ、ストレスが消えて、花をいける余裕を皆様にも味わってもらいたいと思って、この仕事をしています。少しでも心おだやかに平和な国である事を願って、今日もお花に水を注いでいます。